舎利駒の「舎利」とは?
和楽器業界で言われる「舎利」は、通常動物の骨を指します。
昔の舎利駒はクジラの骨で作られていましたが、現在は牛骨が主流なようです。
一頭の牛からたったの2枚!?実は貴重な舎利駒のハナシ
さて、牛骨から作られる舎利駒。現在の牛の飼育頭数やあの体格から考えれば、それはそれはたくさんの駒が作れるハズ。と、思うでしょう?
私もそう思っていました。が、実際はそうではないらしいのです。
牛にも乳牛、肉牛、農耕牛、といった種類(?)がありますが、この中でも舎利駒に使えるのは農耕牛の骨だけ。その中でも駒に使える部分というのは限られていて、実際は一頭の牛から作れる舎利駒は、多くてもたったの2枚。少ないときは1枚取れるか取れないかなんだそうです。
えー、何で農耕牛しか使えないの?というと、これにもちゃんと理由があって、農耕牛の骨は日頃の農作業で鍛えられ密度も高く丈夫で加工に向いているのに対し、乳牛や肉牛の骨はもろい上に弾力もなく、おまけに穴もあいているので、この骨で駒を作ろうとしても駒としての強度には全く及ばず、また薄く加工することも困難で、無理に薄くすれば割れてしまうんだそうです。
なるほど、そんなわけだったんですね。
そんな貴重な舎利で作られた舎利駒。こちらの製品はとても薄く、丁寧に作られています。
職人の技術が光る逸品です。
- サイズ
- サイズ/3分~3分5厘まで